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・不整脈が起こりやすい?
・高血圧の原因?
・認知症に合併してる?
・夜間のおしっこの原因?
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さてさて、前回の続きです。
OSASの体への影響は、
1 呼吸ができず低酸素状態のなること
2 息を吸いたいが空気の入口が閉鎖しているため、肺や心臓が位置している胸腔が陰圧になること
でしたね。今回は2のご説明です。
胸腔が陰圧になるってどう言うことなのでしょうか?これは言い換えるならば、肺はどうやって空気を取り込んでいるのか?と言うお話になります。ちょっとマニアックですね。うえ〜〜と言う方、ご安心ください。簡単にカンタンに、ご説明させていただきます。でも〜無理〜と言う方は・・そうです、必殺聞き流し戦法で今回も一応目を通しておきましょう。数日後、数年後、数十年後の“あっ・・!”と言う瞬間が来るかも・・しれません。
肺は風船と思うとイメージしやすいかと思います。風船なので肺は自分で膨らむことはできません。(ですが風船なので少し縮むことはできます。)ドラマやニュースに登場する集中治療室で行われる人工呼吸管理は、あの気管チューブを通じて機械から空気を送り込んでいるので肺が膨らみ呼吸ができています。しかし、正常な人間には気管チューブをくわえていませんよね。どのように空気を取り込んでいるかというと・・・“胸腔内を陰圧にして“なのです。胸を膨らませることで、胸腔内を陰圧にして肺に空気を流入させます。細かい話をすると、大気圧と胸腔内圧の差により肺に空気が流入します。(え〜〜っ・・と思う方は・・そうです、必殺聞き流しです。)
OSASの方は空気の入口・通り道である上気道(咽頭上部)が舌の後退により閉塞されているので、胸腔内が陰圧になっても空気が入ってきません。胸腔内が陰圧ですので空気のかわりに他のもの(血液等)が胸腔内に流入します。血液が静脈より心臓に通常より多量に流入すると心臓(特に心房)が引き伸ばされます。すると利尿ホルモンの分泌が上昇するため、特徴として夜間に尿の生産が上昇することにより夜間頻尿となると言われています。また心臓(心房)が引き伸ばされると不整脈も発生しやすい状態となります。加えて、OSASは高血圧の1つの原因とされており、生体には多くの影響があるようです。
OSASの状態が長期間続くと体に悪いことしか起こらないこと、この事実はわかってきました。しかしOSASだから明日危険な状態のなる急性期の証拠(エビデンス)はまだないようです。我々だって明日交通事故でどうなるかわからないのですから、人生は一寸先は闇ですね!OSASの影響はまだまだわかっていないことが多いので、今後の研究が求められますね!
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